2016年第44回国際エミー賞芸術番組部門と日本民間放送連盟賞最優秀を受賞。原爆投下半年後の広島をフィルムに収めた映画カメラマン三村明の人生と映像作品に迫る。
1919年、18歳で渡米した三村明は排日運動に直面。誤った日本人像にショックを受け、「日本の正しい姿」を伝えたいという想いを胸に映画カメラマンの道を志し、執念が実って撮影技師のユニオン(組合)に日本人初の加入を許される。ハリウッドで活躍する彼は、後に映画評論家となる若き日の淀川長治と手紙を通じて親交を持っていた。1934年に帰国した三村は新型ミッチェル・カメラを使いこなす映画カメラマンとして、日本の撮影技術を向上させる。数々の名作を手掛け、『姿三四郎』では黒澤明の監督デビューを支えた。敗戦後、アメリカ戦略爆撃調査団に加わり、1946年、日本各地の廃虚や広島・長崎の被爆の惨禍をカラーフィルムで撮影する。番組では、そのフィルムをHD化して鮮明によみがえらせる。絶望的な光景を三村がどう記録しどのようなまなざしを送ったのか、ドキュメンタリー映画監督の森達也とヤン ヨンヒらが分析する。
出演
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ナレーション土屋裕一
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手記の声楠大典
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出演ケネス・ミムラ(三村明の長男)
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出演森達也(映画監督)
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出演ヤン・ヨンヒ(映画監督)
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出演スティーヴン・オカザキ(映画監督)
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出演ジョン・ベイリー(撮影監督)
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出演マーク・ノーネス(ミシガン大学教授)
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出演萩原泉(日本映画撮影監督協会名誉会員)