野田秀樹の傑作戯曲「小指の思い出」。美しい詩的イメージにあふれた幻の当たり屋の物語に、破格の才能で注目される気鋭の演出家・藤田貴大が挑む。
野田秀樹が主宰していた劇団「夢の遊眠社」で1983年に上演された作品「小指の思い出」を、劇団「マームとジプシー」主宰・藤田貴大の演出で再演する。時間や空間が目まぐるしく切り替わるストーリー。この作品が野田以外の演出家に託されたのは初めて。【ストーリー】赤城圭一郎(勝地涼)は、わざと自動車にぶつかって賠償金を巻き上げることを稼業とする“当たり屋”の養成学校に通っていた。ライセンスを取得するため指導教員から厳しい訓練を受けていたある日、学校の理事長・当たり屋文佐衛門(松重豊)から、実利第一という当たり屋としての心構えを伝授される。圭一郎は、学校を卒業後、場外馬券場付近で同業者を名乗る粕羽聖子(飴屋法水、青柳いづみ2人1役)と出会う。聖子は、飲むと子どもの時間が戻ってくるという白い実を販売しているという。だが、手渡されたものは白い歯磨き粉。圭一郎は、歯磨き粉を口に含みしばらく経ったところで、妄想の世界へと迷い込む。そこは、中世のニュルンベルクで、魔女狩りが行なわれる世界。聖子には正月、六月と生まれ月の名前がついた子どもたちがおり、彼らは馬車に向かって体当たりをし、賠償金をゆすり取ろうとしていた。
収録日・収録場所
- 2014年10月11日/東京 東京芸術劇場 プレイハウス
出演
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勝地涼
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飴屋法水
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青柳いづみ
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山崎ルキノ
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川崎ゆり子
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伊東茄那
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小泉まき
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石井亮介
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斎藤章子
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中島広隆
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宮崎吐夢
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山内健司
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山中崇
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松重豊
スタッフ
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作野田秀樹
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演出藤田貴大