名門ジャズ・レーベルが、世界的な音楽不況の中で今、黄金期を迎えている。その立役者である、社長ドン・ウォズのプロデュースワークに密着。音楽哲学を堀り下げる。
1939年にアメリカ・ニューヨークで誕生したレコードレーベル「ブルーノート」はマイルス・デイヴィスからハービー・ハンコックまで世界のジャズシーンの礎を築いた名門。2012年、ポップス界で名をはせた音楽プロデューサー、ドン・ウォズが社長に就任した時から、名門ジャズレーベル「ブルーノート」の逆襲は始まった。彼は同年のグラミー賞で、ジャズアーティスト、ロバート・グラスパーによるR&B部門での受賞という快挙を実現した。音楽業界が低迷するなか、「ブルーノート」は業績を伸ばす。ブルーノートの歴史の根底にある美学を理解し、ジャンルや人種の壁を超えた21世紀のジャズに挑む。
2014年夏、ドンは、ホセ・ジェイムズによるビリー・ホリデイのトリビュートアルバム『イエスタデイ・アイ・ハド・ザ・ブルース』にプロデューサーとして参加した。番組はこのレコーディングに密着する。ここではアーティストに妥協なき表現の自由を与える、ドンのプロデュース術が明らかになる。常に先鋭的で革命的な、本物の音楽を作り続ける社長ドン・ウォズ。「ブルーノート」の新しい歴史が、またひとつ刻まれる。(2015年)
出演
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ドン・ウォズ
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ロバート・グラスパー
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ホセ・ジェイムズ
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他