中村勘三郎もニューヨークで演じた「怪談乳房榎」。息子・勘九郎が2014年7月にリンカーンセンターフェスティバルで演じた模様を放送。早替り、本水の大立廻りは必見。
2014年7月、平成中村座がニューヨークの「リンカーンセンター・フェスティバル」に参加した。今回の演目「怪談乳房榎(かいだんちぶさのえのき)」は1990年に中村勘三郎が復活させた演目。2011年には、中村勘九郎が、直接父勘三郎から受け継ぎ再演した。勘九郎は、主役で絵師の菱川重信など三役を早替りで演じる。本水(本当の水)を使った滝の立ち廻りなどがあり、見どころの多い演目。【怪談乳房榎】江戸の絵師・菱川重信(中村勘九郎)は、妻・お関(中村七之助)と仲むつまじく暮らしていた。そんな中、彼のもとへ浪人の磯貝浪江(中村獅童)が弟子入りしてくる。数日後、腹痛を起こした磯貝が重信宅に宿泊。実は腹痛は仮病で磯貝の狙いはお関だった。重信が画業で留守の折、磯貝はお関に言い寄る。ある日、磯貝は自身の過去の悪行を知るうわばみ三次(中村勘九郎)の来訪を受け、彼を追い払う。
やがて重信を邪魔に思い始めた磯貝は、重信の下男・正助(中村勘九郎)を巻き込み重信を殺害。磯貝が夫殺しの首謀者だと知らないお関は、四十九日の後早々に磯貝と結婚してしまう。その後、磯貝は重信とお関の幼い息子・真与太郎の殺害もたくらみ、正助に真与太郎を井戸へ突き落とさせるが、井戸から真与太郎を抱きかかえた重信の幽霊が出現。重信の幽霊は正助に、真与太郎を成人するまで育て、磯貝を討たせるよう命じる。
収録日・収録場所
- 2014年7月9日/アメリカ・ニューヨーク州ニューヨーク リンカーン・センター ローズシアター
出演
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中村勘九郎
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中村七之助
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片岡亀蔵
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中村獅童
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他