
すべての役を男性キャストが演じる蜷川幸雄“オールメール・シリーズ”。主演の歌舞伎俳優・市川猿之助の突出した演技が、また“新しいシェイクスピア劇”を作り上げた。
主演は、2010年に公演された「じゃじゃ馬馴らし」以来のオールメール・シリーズへの出演となる市川猿之助。若く美しいが、口が悪く気が強い“じゃじゃ馬”キャタリーナ役で絶賛された猿之助が、今回は高利貸の悪役シャイロックを熱演する。歌舞伎をほうふつとさせる口上を披露する場面も。蜷川幸雄演出のもと、市川猿之助がみせた“歌舞伎俳優”と“シェイクスピア俳優”2つの顔が観客を魅了した作品。<ストーリー>貿易都市ヴェニスで、裕福な商人として成功していたアントーニオ(高橋克実)。ある日、彼のもとに親友のバサーニオ(横田栄司)がやって来る。バサーニオは、美しく心も清らかな大富豪の娘・ポーシャ(中村倫也)へプロポーズをするための借金を頼むが、アントーニオの全財産は船に乗せられ洋上にあり、手元に大金はなかった。親友の力になりたいアントーニオは、自らが保証人になり、借金をするように提案する。
だが、バサーニオが借金を頼んだ相手は高利貸のシャイロック(市川猿之助)だった。因縁が深く、アントーニオを強く憎むシャイロックだが、“3カ月以内に返済できなかった場合は、重さ1ポンド(約453.6グラム)分のアントーニオの体の肉を切り取る”という証文を取り、金を貸すことに。アントーニオは、船が戻り次第、返済するつもりでいたが、すべての船が難破したという知らせが入る。
収録日・収録場所
- 2013年9月18日/埼玉 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
出演
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市川猿之助
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中村倫也
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横田栄司
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大野拓朗
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間宮啓行
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石井愃一
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高橋克実
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他
スタッフ
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演出蜷川幸雄
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作ウィリアム・シェイクスピア