日本演劇史上の天才、蜷川幸雄×唐十郎が初めて組んだ伝説のステージがよみがえる。東京、新宿地下街のコインロッカーを舞台に、“伝説の盲導犬”を探し求めるさまを描く。
作・唐十郎、演出・蜷川幸雄という日本演劇界の2人の巨人による伝説の舞台。1973年に蜷川の演出で初演され、1989年に次いで今回で3度目の上演となる。伝説の盲導犬を探す盲人役に古田新太が、コインロッカーに初恋の相手への思い出を入れた未亡人役に宮沢りえが、そして古田とともに盲導犬を探すフーテンの少年役に小出恵介がラインナップ。70年代の傑作に新たな風を吹き込んでいる。<ストーリー>新宿の地下、コインロッカーが並ぶ一角。シンナーを吸いながらふらつくフーテンの少年(小出恵介)は、補導されかかった折に怪しげな盲人・影破里夫(古田新太)と知り合う。犬とはぐれたという破里夫の頼みを受け、2人は“不服従”の伝説の盲導犬・ファキイルを探すことに。そんな中赤いドレスの女・奥尻銀杏(宮沢りえ)が現われ、一面に並ぶコインロッカーの中で唯一トビラが開かない330番のロッカーにしがみつく。
夫(木場勝己)をタイのバンコクで亡くしたという銀杏は、ロッカーの中には初恋の男・タダハル(小久保寿人)への手紙などが入っていると明かす。そんな中、銀杏は偶然にも盲導犬学校で研修生をしているタダハルと再会する。互いの想いをぶつけ合った末、抱き合う2人。だが、そこへバンコクで愛人に撃たれたはずの夫が、盲導犬の体に着ける“胴輪”を手に現われる。血まみれの状態の夫は、嫌がる銀杏の身体に胴輪を当て込む。
収録日・収録場所
- 2013年7月19日/東京 Bunkamuraシアターコクーン
出演
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宮沢りえ
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古田新太
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小出恵介
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金守珍
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木場勝己
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他
スタッフ
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作唐十郎
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演出蜷川幸雄