2011、12年と2年連続で全米ボクシング記者協会から最優秀写真賞を受賞したカメラマン・福田直樹に密着。“パンチを予見する”という福田の撮影技術に迫る。
全米ボクシング記者協会の最優秀写真賞(アクション部門)を2011、12年と連続して受賞したカメラマン、福田直樹(47歳、2013年現在)。福田は小学生時代にボクシングのとりことなり、専門誌の編集者を経てカメラマンの道へと進む。当初はアマチュアレベルだったが、ボクシングの本場アメリカでの勝負を決意し、36歳にして一家で移住。ほぼ独学で学んだ技術はやがて「パンチの瞬間を捉える男」という評価を得る。福田の最大の特徴は、パンチの予見。選手がパンチを打つと思った瞬間では遅く決定的なカットにはならない。パンチを打つ側の目になり相手に隙ができた瞬間、パンチを打つべき間合いやアングルになった瞬間に、先回りしてシャッターを押すという。まるでパンチを打つように…。
親友・香川照之をはじめ、世界チャンピオンや同僚カメラマンの証言を交え、世界が認めるボクシングカメラマンの技術の神髄に迫っていく。