2012年に中国に渡り、初の日本人監督として杭州緑城の指揮を執る岡田武史。熾烈な残留争いの中、彼がチームにもたらしたものとは? 岡田武史の人間力に迫る。
2012年シーズンから、中国スーパーリーグの杭州緑城の監督に就任した岡田武史。日本代表監督として2010年のワールドカップ南アフリカ大会でベスト16に導くなど、華やかな経歴を持つ名将だ。ビッグクラブとは言えない杭州緑城を率いることになった岡田は、すぐにユースから7人を昇格させるなどの改革を行ない、サポーターから好意的に迎えられた。だが強豪との戦力差は否めず、成績は低迷。オーナーに改革案や要望を言っても変わらない状況が続いた。9月には反日デモの影響で試合が中止になるなど状況は厳しかったが、選手に慕われサポーターから愛される岡田は、見事残留を成し遂げる。日本では想像もつかない、逆風の中でクラブをどのように導いたのか? あえて厳しい道を選んだ岡田へのインタビューを中心に、その“人間力”に迫っていく。