日本人の心を打つ古典落語を披露する立川談春。迎えるゲスト観客は元経産省職員の古賀茂明。江戸の金銭感覚が描かれた大作「文七元結」から、見えてくるものとは…?
圧倒的な感情表現で観客を巻き込む若手名人・立川談春。その談春がもっとも得意とする人情噺の名作「文七元結(ぶんしちもっとい)」を披露する。博打で借金を抱えた左官の長兵衛が、娘が身を売って工面した金を、身投げしようとする見ず知らずの男に与えてしまう…という噺。家族が互いを思いやり、他人のために全身全霊で言葉をぶつけ、“江戸っ子の人情”で無理を通す。談春は演目に込められた「人間らしさ」を引き出しきる。その芸に向き合うのは、元経産省職員で作家・評論家の古賀茂明と、観客たち。対談とディスカッションで、それぞれが感じたことをぶつけ合う。「いまの人たちが落語から“何か”を得ようとするのは、迷っているということ」と言う古賀氏。現代日本を幅広く受け止め思考する人々が、果たしてなにを見出すか。
演目
- 「文七元結」(ぶんしちもっとい)
収録日・収録場所
- 2012年2月16日/東京 恵比寿ガーデンプレイス ザ・ガーデンルーム
出演
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立川談春(たてかわだんしゅん)
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古賀茂明(元経産省職員)