多民族国家インドネシアの文化と大自然の魅力満載!ジャワ島横断鉄道の旅!
インドネシア ジャワ島大走破
今回は、1万7千もの島々に300以上の民族が暮らすインドネシアの旅です。人口の6割が集中し、鉄道も発達したジャワ島を西から東へ、さらにバリ島へ。多民族の歴史が織りなす多彩な文化、さらにジャングルや活火山など大自然の見所も実に豊富。ロマンに満ちたインドネシアの素顔をお届けします。
Railway Story レイルウェイストーリー番組情報ページはこちら 多民族国家インドネシアの文化と大自然の魅力満載!ジャワ島横断鉄道の旅! インドネシア ジャワ島大走破今回は、1万7千もの島々に300以上の民族が暮らすインドネシアの旅です。人口の6割が集中し、鉄道も発達したジャワ島を西から東へ、さらにバリ島へ。多民族の歴史が織りなす多彩な文化、さらにジャングルや活火山など大自然の見所も実に豊富。ロマンに満ちたインドネシアの素顔をお届けします。 ジャカルタ Jakarta 多彩な文化が混在する多民族国家の首都国有鉄道PJKAインドネシアの鉄道は国営のPJKA。総延長は約6,000km、うち約4,000kmがジャワ島内の主要都市を結んでいます。ジャカルタの主な駅は2つあり、旧市街のコタ駅からは、スラバヤへ行くグラマン号やスンブラニ号が発着。新市街のガンビル駅からは、ジョグジャカルタへ行くタクサカ号や、ソロ、スマランへの便が出ています。車両はエアコンや食事付きのエクセクティフ、扇風機付きのビジネス、3等車両にあたるエコノミーの3クラスがあり、エコノミーは乗客と荷物、さらには物売りの人々で大混雑します。ちなみにジャカルタは通勤ラッシュが激しく、屋根の上や窓にまで乗客が鈴なりに。日本で役目を終えた地下鉄車両が、日本より凄いラッシュに耐えて第2の現役生活を送っていたりします。 国有鉄道PJKA コタ地区植民地時代、中心部として栄えた港町。古い建物や跳ね橋、運河など、ヨーロッパ風の街並みが往時を偲ばせます。港のパサール・イカン(魚市場)は、魚や果物など生鮮品、日用品や電化製品、錨や舵などの航海道具までなんでも売っていることで有名。東インド会社の倉庫は、今では海洋博物館として使われています。スンダ・クラパの港には、インドネシア伝統のピニシという木造帆船が停泊。クラシカルな船ですが、今でも立派に木材などを運んでいます。 跳ね橋 パサール・イカン(魚市場) スンダ・クラパ港 木造帆船 独立記念塔モナス街のシンボルともいうべき高さ137mのタワー。独立を勝ち取る国民の闘志をデザインしており、頂上の炎は35kgの純金で彩られています。内部はインドネシアの歴史を、ジャワ原人の誕生から植民地時代、独立まで48のジオラマで追体験できる博物館。1945年にスカルノ初代大統領が読み上げた、手書きの独立宣言文も展示されています。展望台からはジャカルタの街が一望できます。 独立記念塔モナス イスティクラル・モスクジャカルタに数あるモスクの中でも別格の偉容を誇る、東南アジア最大規模のモスク。故・スカルノ初代大統領の時代から、17年もの歳月をかけて建設されました。お祈りのために12万人を収容できるというから、その巨大さは推して知るべし。さすがに国民の8割がイスラム教の国です。 イスティクラル・モスク バンドゥン Bandung スンダ人の伝統文化と学問の都アジア・アフリカ会議博物館1955年4月、世界史の教科書にも必ず載っている第1回アジア・アフリカ会議が開催されたバンドゥン。各国首脳が冷戦終結を願い、民族自立を誓った会場が、今は博物館になっています。その通称「バンドゥン会議」には、主催国インドネシアの初代スカルノ大統領、周恩来、ホー・チン・ミンなど29カ国のそうそうたる顔ぶれが集まり、その後の反植民地主義運動、民族独立運動に多大な影響を与えました。 アジア・アフリカ会議博物館 カンプン・ナガ村バンドゥンから少し足を伸ばし、南東の郊外ヘ。美しい棚田の風景を見ながら渓谷を下っていくと、ひっそりと佇む村落、カンプン・ナガが現れます。ここでは伝統的なスンダ民族の暮らしが守られ、まるでタイムスリップしたよう。ヤシで葺いた三角屋根の家並みと、のどかな田園風景、無邪気な子どもたちの笑顔に心が洗われます。 カンプン・ナガ村 棚田 ジョグジャカルタ Yogyakarta さまざまな文化が花開いた古都クラトン(王宮)ジョグジャカルタに都を築いた初代のスルタン(君主)、ハメンク・ブウォノ1世の居城として1756年に建立。伝統的なジャワ宮廷様式の建物で、広大な宮殿の奥に今もスルタンが暮らしています。中には歴代スルタンの写真や調度品、衣装などの他、王を乗せた御輿やガムラン楽器などの催事用品を展示。「王宮からタマン・サリを経て南のパラントゥリティス海岸まで秘密の地下道があり、歴代王と海の女神ニャイ・ロロ・キドゥルが契りを結んでいた」という神話が今も生き、ジョグジャカルタの人々はクラトンを心から誇りに思っています。 クラトン(王宮) タマン・サリかつてスルタンが、女官や王妃たちの水浴びを眺めて楽しんだといわれる離宮。かつて石造りの豪奢なプールは甘い花の香りに包まれ、王様は宮殿の小窓から気に入った女性に花を投げたのだとか。そんな官能的な場所というだけでなく、本来は要塞としての機能も持っていたそうです。 タマン・サリ ガスン市場庶民生活を色濃く感じられるのが、ガスン市場。別名「鳥市場」という通り、食料品や雑貨だけでなく、カラフルな鳥がたくさん売られています。カゴからフクロウを出して見せてくれたり、路上で闘鶏が行われていたり、なんとも独特な雰囲気。ジャワでは妻、仕事、車、家、そして鳥が男の必須アイテムといわれるほど鳥の姿や鳴き声を愛でる文化があるそうで、民家の軒先に鳥カゴが吊されているのをよく見かけます。 ガスン市場 ワヤン・クリッ(人形影絵芝居)ワヤン=影、クリッ=水牛の革を意味し、水牛の革で作られた人形を操り、ランプでスクリーンに投影する影絵芝居。ジャワの伝統的な芸能文化です。本来はヒンドゥー教の祖先供養や悪魔払いの儀式であり、寺院祭礼や冠婚葬祭で上演されるもの。演目はインドの古代叙事詩で、ダランと呼ばれる人形使いが一人で無数の人形を操り、セリフも声色も変え、同時にガムラン奏者に指示を与えるなど、この儀式のすべてを司ります。世界的にも珍しいこの芸能は、2009年9月に世界無形遺産への登録が事実上確定しています。 ワヤン・クリッ
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